ヴルカヌス・イン・ヨーロッパについて

留学

本記事ではヴルカヌス・イン・ヨーロッパという奨学金付き留学制度について紹介します。募集要項やスケジュールなどは公式ウェブサイトに載っているのでそちらを参照してください。

日本人学生対象 | EU-Japan

一言で言えば将来日本と欧州を繋ぐ人材を育成するための日本の理工系大学生・高専生(研究科)・大学院生を対象とした奨学金付き欧州企業派遣プログラムでです。

年度毎に実施され、4ヶ月間の語学研修と8ヶ月間の企業研修から成り、派遣先企業はメーカーが主(特に自動車、自動車部品)、研究所とかもあったりする。

学生を対象とした海外研修プログラムは今の時代IAESTEとかトビタテ!とか様々ありますが本プログラムの魅力的なところは4ヶ月もの語学研修期間を設けており準備費、渡航費、滞在費などが含まれた給付型の奨学金が付いてくることです。

定員は毎年20名ほどで

一次選考(書類選考)→二次選考(面接、GD)→三次選考(企業マッチング)

を経て派遣学生と派遣企業が選ばれます。

私自身はそのプログラムで来年度オーストリアに派遣される予定。選考にあたっては英語による小論文であったり面接や企業への英文履歴書、志望理由書などを作成する必要があるためそれなりの対策が必要となります。

ウチの大学からは本プログラムへの派遣学生はこれまで二人しかいなかったこともありインターン室にはほとんど資料が無かった(泣

そのためヴルカヌス関連のブログで非常にお世話になった経緯があるので私もこのブログにおいてある程度書き残しておこうと思う(怒られない程度に、ていうかたまに小論文とかどんと載せてる人いるけど、そんなことはしない)

追記(2017/07/03)


選考スケジュール(2017年度版)

一次選考

→一次選考合否発表(この時点で研修可能企業のリストが送られてくるので応募企業の選定作業、さらに企業へのCurriculum Vitae、Motivation Letterなどを書く必要がある)

→二次選考(グループディスカッション、個人面接)

→三次選考(企業マッチング) ※内容は企業によって異なる

ヴルカヌスの選考は三次まであります。一次でけっこう落とされるっぽいので特に小論文大事。また、一次選考合否発表から二次選考までは過密スケジュールとなります。二次対策と並行して応募する企業の選定やCV, ML(英語)を作成しなければならないからです。2017年度生選考ではこの期間はわずか十日間くらいだったと思います。

二次選考の方は合否がその日か翌日には発表され、その後すぐに三次選考。書類のみで通るところは早ければ1日と経たずに連絡が来ます。私の場合は書類のみかどうかもわからなかったのでPCに張り付いていましたが結局第一志望の企業から採用の旨のメールをいただきそこでようやくホッと胸を撫で下ろしました。

一次選考について

このブログでは一次選考についてのみ詳しく述べたいと思います。

二次選考はすべてヴルカヌスセンターの下行われるので怒られるのが嫌だからなのと三次選考は企業によって全く異なってくるからです。

(以下、近いうちに追記)

追記(2017/09/13)

1.小論文・推薦状以外の項目について

まぁ正直小論文・推薦状以外の項目が重要なのかどうか分かりかねるところですが、

自分の専攻についてなんかは小論文に書いたものを引用すれば良いし、興味のある研修分野については興味のある研修分野について書けばいいのではないでしょうか。

2.小論文について

過去ヴルカヌス参加者のブログの中には小論文をまるまるあげている方がわりと見られるので参考にすれば良いかと思います。ちなみに小論文は日本語と英語両方書く必要がありますが、他でも言われている通り日本語の方が大事だと思います。志望理由を具体的にはっきりと、胸に抱いている野心をそのまま紙に起こす感じで一切の書き残しも許さないくらいの勢いで書けば自然と1,200字埋まると思います。小論文なので起承転結とか気にせず序・本・結で書けば綺麗にまとまるでしょう。

自分が書いた小論文の構成(三段落)は以下の感じ

第一段落

・本プログラムへと興味をもったきっかけ

・ドイツへの愛

・夢

第二段落

・自分の専攻の紹介

・これまでの研究の中で得たもの、研修先で貢献できるもの

第三段落

・まとめとドイツへの愛と夢

ちなみに小論文でこれだけドイツへの愛を綴っておいて志望した研修企業の国はベルギーとオーストリアでした。(面接でつっこまれた)昨年度の選考ではドイツ企業が一番多かったのですが、自分の専攻とはいまいちマッチしていなかったので。

まぁでもこういった話は具体的であればあるほど良いと思います。当初はドイツではなくヨーロッパ全体を対象として小論文の構成を練っていましたが、どうしても嘘をついてる気がしてドイツへの愛に変更しました。第一案で出して落ちていたらマジで一生後悔していたかもしれない。なので書きたいことは恥ずかしいことも含めてここで書いてしまいましょう。

小論文を書く中で意識したことは、夢や野望野心も重要だと思いますが、これまでの研究・学習経験がどのように研修先の企業で活かされるか、活かしていきたいか、です。自分の能力・経験が研修先企業にとってどのようなメリットとなるのかを具体的に書きましょう。

あと添削してくれる人がいるのであれば積極的に添削してもらうべきですね。僕も日本語の方は添削してもらいました。先輩や教授など、使えそうな人はすべて使いましょう。

英語の方は日本語の方ができあがってから二日くらいで書き終えました。というのも締め切り最終週だったからですね。ろくな添削も得られないまま、本当に重要なところは以前から使用していた外国語相互添削サイトのLang-8であってるかどうかもわからない添削をしてもらいつつ、Weblioもフル活用してなんとか終わらせました。

3.推薦状について

教授に推薦状を書いてもらうところですが、なんか自分で推薦状を書いてそれを教授に添削してもらう人がけっこういるみたいですね。そんな慣習知らんかったので普通に研究室の先生にお願いして日本語・英語両方とも書いていただきました。この推薦状は第三次専攻の際、企業側へ送られるので英語に自信がないひとは大惨事になってしまうので素直に教授にお願いした方がいいんじゃないでしょうか。

まぁ夏休みは教授にとっては忙しい時期でもあるのでお願いしづらい空気もありますが、きちっと頭下げてお願いすれば鬼でもない限り引き受けてくれると思います。

4. さいごに

ヴルカヌスは定員も少ないので倍率はもしかすると厳しめになるかもしれませんが第二次選考の面接を受けた感じでは第一次選考時の書類、特に小論文はしっかりと読んでくれていた印象でした。GPAや大学の偏差値などは特に考慮されません。英語も条件さえクリアしていれば問題無いです。(自分の場合は申し込み時TOEIC695点)プログラム参加の目的とモチベーション(動機)を、あなた自身の考え方や経験などで論理付けることができれば良い印象を与えることができると思います。

追記(2019/05/31) その後

ヴルカヌス終了後帰国して1年が経ち、大学院を修了しました。院修了後はオーストリアの博士課程学生としてヴルカヌスのインターン先企業と共同研究を続けていく流れになりました。

大学院を修了した話と海外就職のこと

コメント

  1. EthylMethyl より:

    初めてコメントをさせていただきます。現在、ヴルガヌスインヨーロッパの2次審査に向けて準備をしている大学四年生(化学系)です。第一希望の企業が求める学生のレベルがMaster studies, doctoral studies なのですが、自分の専攻が合う会社がその一社しかありません。求められる学生のレベル、学位が異なる場合、希望が通る可能性はどれくらいありますでしょうか?

    • izunyan7 より:

      コメントありがとうございます。また、一次通過おめでとうございます。企業によって選考基準は異なるので一概に可能性がどれくらいかを答えることはできません。
      経験や実績にもよりけりだと思いますが、一般的に修士レベルと同等であると説得力のある説明ができれば特に問題ないのではないでしょうか。
      B4でのヴルカヌス参加に関してはこちらの方のブログの方が明るいです。個別の相談も受け付けているようなのでぜひ参考にしてみてください

      • EthylMethyl より:

        返信していただきありがとうございます。
        やはり求められる学生レベルの齟齬がある分、説得が不可欠になるのですね…
        参考にさせて頂きます。

        また別の質問になってしまうのですが、一次審査を通過された方々のうち、2次審査を突破された人の割合は例年どのくらいなのでしょうか?

        重ねての質問で申し訳ございません…

        • izunyan7 より:

          2次審査で実際どのくらい落ちるのかどうかは分かりませんが、がっつり落とされるものではないという印象です。面接とGDともに本当に1年間ヨーロッパでやっていけるのかをいろんな側面から見る適性検査のようなものだったと記憶しています。そもそも3次ではセンターではなく企業が学生を選ぶ仕組みになっている以上、2次で必要以上に人を落とす理由もないのでは、と思っています

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