ここ数年毎秒考えていることなのだけど、ヨーロッパに来てからは特にひどい。クォーターライフクライシスというやつだと思う。
心を見透かされてしまっているような記事を見つけた(特に恋愛面)。元々の論文”Emerging adulthood, early adulthood and quarter-life crisis: Updating Erikson for the 21st Century”も今度読んでみることにする。
大学で専門の勉強が始まったあたりから人生の短期、中・長期プランについてよく考えるようになった。振り返ってみればそこそこうまくいっていると思う。自分のスペシャリティを活かしてヨーロッパあたりで職を得つつ機会があれば博士号も狙っていきたい、みたいなのを夢半ばにプランAとして考えていたのだけれどB4当時の自分にとっては大言壮語も甚だしい話であった。その後良い出会いやチャンスに恵まれ気が付けば1年のヨーロッパでのインターンを終えてその後もヨーロッパに身を置くことになった。ドイツではなくオーストリアというのは誤算だったけど。B4当時思い描いていた「5年後の将来」はまさに今ある現実になっていてその点は非常に満足しているのだが当時の「10年後の将来」は最近変わりつつある。
というのも自分はその時、そのままヨーロッパに定住してドイツの湖の湖畔でジャーマンシェパードでも飼って優雅に暮らしたいみたいなことを妄想していたけど、そのような想いはもはや無い。というか30代も中盤に差し掛かる前には日本に帰って大きな神社のあるそこそこ栄えている町でゆっくり暮らしたいという妄想に変わった。つまり、日本に帰りたい。
当時の10年後の将来は今となってはもう5年後の未来。今からそのようなことをぼんやり頭に入れておけば決断すべき時に間違わない選択ができると自分では思っているのだが、自身のキャリアの問題もある。
アカデミアに残るのであれば日本の状況が改善されない限りはポスドクはヨーロッパで過ごした方が良い気がする。会社に就職する場合も博士課程修了後にまたジョブオファーを出してくれるであろう今の共同研究先を蹴ってまで日本で就活したいかと聞かれるとよほど良い出会いが無ければ答えはNOである。
しかもすでに一浪一休を経て博士号が取れる頃にはもうほぼ三十路なのであるからそこから日系に”博士新卒”で就職するのは嫌々の嫌だ(そもそも博士課程の学生である以前に助手として大学の研究所から向こう3年雇われの身であるから中途でいけるんじゃないかとタカをくくっているが。。。そのあたり日本の就活におけるヨーロッパの博士課程の学生の扱いはどうなっているのだろう
つまり5年以内で考えた場合はヨーロッパに残るのがいろいろ都合良しな気がするけど、心情的には日本寄り。もちろんすぐに結論は出そうにない問題なのでこれから真剣に考えなくてはならないのだが、考えること自体非常に疲れることなのでたまには全て忘れて遊びに行きたくなる。
恩師の影響もあり自分の専門以外の道を変える気はさらさら無く他の道を歩むことは今のところ考えられないのだけれど、どうにもこうにもならなくなったら全部諦めてパン職人を目指したい。好きだし、パン。
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