GoetheB1を受験した話 傾向及び対策

ドイツ語

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(追記2019/04/02)ゲーテB2の方もギリギリ合格しました。

Goethe Zertifikat B2を受けて無事合格した話

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Goethe Zertifikat B1とは?

ゲーテB1のレベルはどの程度?

ゲーテインスティテュートではB1のレベルは以下のように定義されています。


-明瞭な標準ドイツ語が使われ、仕事、学校、余暇などの身近な事柄が扱われている場合に、主な情報を理解することができます
-ドイツ語圏を旅行する際に出会うほぼすべての状況に対応することができます
-身近なテーマや興味のある領域について、簡単な表現でまとまった内容を伝えることができます
-自分の経験や出来事を説明したり、夢や希望、目標について詳細に述べることができます。また、計画や見解に簡単な論拠や説明を加えることができます

上記の通り、日常生活では困らないレベル+αのドイツ語レベルが要求されています。ドイツ国籍を取得する際の最低用件ともなっているようです。また、欧日ドイツ語ゼミナールのレベル表では実用ドイツ語技能検定の2級と比較されています。
筆者は2年ほど前にドイツ語検定2級を受験し合格していますが、ゲーテB1は独検2級と比較すると格段に難しいと思っています。というより日常生活から少し離れた若干難解な文章を読み理解することを目的とした独検と他者とのコミュニケーションを前提とした実用的なドイツ語の技能を測るゲーテではその対策方法もまったく異なります。今回はゲーテの方に焦点を当てたB1レベルの傾向と対策などを紹介していきます。

傾向と対策

ゲーテインスティテュートの試験では基本的にReading, Writing, Listening, Speakingの4技能すべての試験が行われます。特にB1では2017年度よりすべてのモジュールで6割を取れないと合格できない仕様になったので合格率は以前と比べて落ちたことが予想されます。公式ウェブサイト(GOETHE-ZERTIFIKAT B1)に行くとすべてのレベルで模試がダウンロードできるので利用したほうがよいでしょう。実際に受験してみたところ問題はかなり模試と似通っているというのが第一印象でした。一番の教材となりますので必ずやったほうがよいと思います。以下、4技能ごとに少し細かく述べていきたいと思います。

Lesen -Reading-

ポスターや広告、雑誌の記事、会話文の読み取りがメイン。難解な単語や文法はほとんど出てこないし問題もいたって易しい。B1レベルに必要な語彙 (リンク先最下部)を覚えるのも有効だと思いますが日本で買えるドイツ語の単語帳でも十分対応できるレベルだと思います。でも特に重要なのは(特に広告中などでよく見られる)見慣れない単語が出てきた際に、前後の内容から意味を推測することを意識することです。あるいは名詞や動詞などは単語の語成分(前置詞の前つづりや接頭辞、語幹、接尾語)から意味が理解できるパターンがドイツ語には多いのでそういったことを勉強するのも役に立ちます。ただしB1の問題は文中のセンテンスの大意さえ掴めれば解ける問題がほとんどなので練習問題で8割くらい取れてれば余裕だと思います。

Schreiben -Writing-

ここもLesenについで簡単なパート。私が受験したときは模試とほとんど同じような問題が出てきました。書かせる単語数もそれぞれ80単語程度と易しいのでドイツ語を書くことに慣れていれば特に問題なく解けるモジュールだと思います。ただし、文法的なミスがあればその分だけ点数が引かれていくので自分でドイツ語の文章を書いた後に文法書を読んだり添削してもらったりしてそういったミスを防ぐ必要があります。手紙を書くケースが多いので手紙の始めと結びの部分、Lieber Herr ○○やMit freundlichen Grüßen, などは丸暗記すれば良いでしょう。
ドイツ語圏ネイティブの友人がいないけどドイツ語の文章をネイティブに添削してもらいたい人はHello talkやLang-8などが無料で使えるので有効活用しましょう。

Hören -Listening-

難関パートその1。独検2級と比べると驚きの速さ。しかも長い。後半にいくにつれ長くなっていきます。扱うテーマに難しいものはないので正直問題文読んだだけで答えが想像付くような問題も多いのでどうしても聞き取れない場合は勝手にあたりをつけて答えると何問かは当たりそうな気がします。(実際、予想していたよりもかなり点数が高かった)問題文中でスイス地方の地名などが入っているときは大方訛っているので注意。ネイティブに確認したらだいぶドイツよりのスイス方言らしいですが。リスニングの対策はとにかくドイツ語を耳に慣らせる他は無いと思います。問題の内容ほぼすべてが現実のシチュエーションに即しているのでそれに合わせてラジオやYoutubeなどで生のドイツ語を聞きなれる練習をしましょう。
私はオーストリアにいたのでよくエースタライヒアインツをラジオで聞いていたりYoutubeでドイツ語のドキュメンタリーを見ていました。Netflixなどではドイツ語の字幕、日本語の字幕両方で映画を観ることができるのでこれもオススメです。

Sprechen -Speaking-

難関パートその2。面接試験となります。私が受験したときは受験者2人と面接官2人でした。練習問題ページにあるサンプルビデオでも2対2なので基本的にこのような形式で行われるものだと思います。B1ではスピーキングの内容は大きく2つに分かれており、与えられたシチュエーションに基づいてパートナーと議論を交わすパートとあるテーマに基づいて5分間プレゼンテーション+パートナーと面接官による質疑応答を行うパートとなります。試験前に15分程度の準備時間が用意されており、その間に議論やプレゼンの準備を行うことができます。

15分の準備時間中にやることはとにかくプレゼンの内容をまとめることです。パートナーとの議論の方はテーマを理解していくつか案を用意しておくだけでよいと思います。こちらは3ー5分で終わらせて残りはプレゼンの準備に努めましょう。短い準備時間の中で5分ものプレゼンの内容をスクリプト化するのは不可能ですが、プレゼンを通して与えられたテーマの中で自分は何を伝えたいか、それを伝える上で重要そうなセンテンスはいくつかメモ書きしておくとよいと思います。あまり重要そうでないものまでぱっと頭に思いついた順に文章を記入していくのはプレゼンの中で混乱してしまうのであまりやるべきではないです。プレゼンのテーマに対する自分の立場、自分の経験や他者との比較、それらに基づいたプレゼンの構成と話す内容の順番立て、ここら辺のメモは日本語でも特に問題ないと思いますがこれくらいであればわずかな準備時間でも間に合うと思います。繰り返しになりますがプレゼンのすべての原稿をドイツ語で書こうとするのは不可能なのでオススメしません。

準備時間が終わると面接官のいる試験会場に移動となります。実際に受験してみて感じたことは思っていたよりも試験中の雰囲気がリラックスしていたことでしょうか。面接官とパートナーにも寄るのかもしれませんが、ちなみに私が受験したときは試験管はイケメンドイツ人で年齢も少し上くらいでこいつめっちゃイケメンだなとかそんな無駄なこと考えていましたが緊張は幾分マシになってました。そのくらいでいいのかもしれません。
最初に自己紹介や簡単な質問を何点か面接官からされますが特に難しいことは聞かれません。むしろここで試験の空気に慣れればあとが楽になります。あまり緊張せずに答えましょう。

受験結果

今回受講したゲーテB1の試験結果を以下に示します。全モジュールにおいて6割以上を達成したので合格となりました。もしここで1つでも6割を達成しなかった場合は部分合格扱いとなり、次回以降落ちたモジュールについての部分受験をすることができます。感想としてはリスニングが思ったより高かったのとスピーキングが思ったよりも低かったことです。特にスピーキングに関しては悔しさが残る結果となってしまいました。やはりディスカッションで話しがあまりまとまらなかったのとプレゼンテーションでわりと支離滅裂な方向に話が進んでいったのが論理的なドイツ人にはあまり好まれなかったのでしょうか。。。今後B2を受けるにあたっては確実に克服しなくてはならない課題が残りました。
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