何者と承認欲求

基本的に「何者」(著:朝井リョウ)という本を読んで思ったことがメインの話。なのでネタバレ有

この本とっても面白かった。(小並感)

寝る前の読み物としてはこれくらい軽いものが良いのかもしれない。
前半は少し読むのが怠かったけど後半からの展開がまさに転・結といった感じで一気に読めた。

一言で言い表すとすれば、意識高い系を見下す、Twitterでもよく見かけそうな冷笑系の主人公の話なのだが、なかなかどうしてこれもうモデルいるだろ、くらいにはキャラの掛け合いとか心理描写が緻密だった。この本のメインテーマである就活というのは文系の学部大学生の就活に焦点が当てられていたものであったので理系でしかも海外の大学院まで進んだ自分は経験したことがないものであるが、主要人物が極端に記号化されているからか、もし自分が同じ立場だったらどういうタイプになっていただろうかということを考えさせられた。それにしても、自分も自分の周りにもあまりいないタイプのキャラが多かったような気もするが。

一番記憶に残ったのは友人が内定決まった会社がブラックかどうかとか、就職偏差値がどうかとか2chで検索している場面。心に余裕を持たない人にとっては他人を落とすことが心の安寧を図る1つの方法なのかもしれない。他人が受かった大学の偏差値をいちいち調べるような浪人生にも通じるところがある。他人を真摯に応援できることができるのは心の余裕からなのか、心に余裕がなかった状態の自分の時はどうであったか、今後そういう状況に陥ったときにどう思うのか。そこらへんは考えさせられる内容であった。
自分にもそういう側面は全くなかったとは言えないところはある、がそのような卑屈な部分は20代前半でうまく消化できたつもりだ。マズローの欲求段階でいうところの承認欲求段階(次にあるのは自己実現の欲求)。ここをクリアせずにずるずると年を重ねていくのはやはり良くない。克服するには成功体験とか、好きなことを見つけてそれに打ち込むとか、他人を比較する癖を直すとか、まぁいろいろあるんじゃないか、知らんけど。でもイチローも2019年の引退会見で、人より頑張ることはできない、と言っていたがこれは本当に金言だと思っていて、この言葉をそのままに過去の自分と対峙しながら努力と改善し続けることのできる人が自己実現欲求までクリアできる人なのだろう。比較するのは常に過去の自分。そうなりたい。
あとハードルを上げすぎないことも大事だと思う。とりあえず死ななければ良い、これはタイに初めて海外インターン行った時も、ヴルカヌスプログラムで一年間ヨーロッパに滞在した時も、そしてオーストリアで博士課程チャレンジした時も常々思っていることで目標とするハードルの下限が恐ろしく低い。

先日、ツイッターでも見かけたけどまさしくこんな感じ。

逃げても死なないけど逃げなくてもまぁ死なないだろう、最低限こんくらいのモチベを維持しながらプロジェクトの任期終了と同時に博論を提出したいなぁ 

終わり


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