マスクを外すという同調圧力

コロナ禍で日本とヨーロッパの街を歩いていて気づく違いはマスクの着用率。日本には2回ほど帰ったが、その度にどんなに寂れた通りを一人で歩いていても人々はマスクを外さないのを見て驚く。一方、オーストリアに帰ってくると人混みでもない道端でマスクを着用したままでいる人を見かけることは稀である。例えば、大学では現在、屋内ではマスク着用義務があるが、屋外ではその限りではない。そのため、建物を出た瞬間、マスクを外し建物に入るたびにいちいちマスクを着けなおすのはもう見慣れた光景である。

自分の場合は、いちいちマスクの着脱はめんどくさいので大学構内にいる間はオフィスで一人でいない限りはマスク(それも指定のFFP2マスク)を常時着けるようにしている。もっとも、最近はオフィスでは一人でいることが多いのでマスクを着けていない時間の方が長いが。大学出て帰路に着く際はマスクは着けていない。一人で田舎道歩く分には着ける必要はないだろうと考えているためだ。駅とか人が密集するエリアでは義務付けられてはいなくてもマスクは着けている。そこは日本の三密の基準に習って、リスクが高まる場所ではたとえ義務が無くても自己判断でマスクを着けている。ところが、オーストリア人の場合(てかおそらくヨーロッパの人の大半)、マスク着用ルールが無いところでのマスク着用率は著しく下がる。推奨程度ではほとんどの人が着けないと思う。

先週は学会のためロンドンを訪れていたが、コロナ禍ルールがほぼ全撤廃されたあとのロンドンでは公共交通機関でもマスク着用率は1,2割くらいに留まっていてオーストリアよりもひどい状況だった。学会開催地はExcel Londonという国際展示場で本学会のみならずいくつかの展示会が併設されていたため人でごった返していたのだが、マスク着用はここでも推奨どまりでマスク着けていた人は1割くらいだった。国際学会のため、ヨーロッパ以外からもアジアや、それこそ日本からの参加者も何人かいたのだが、各国のマスク着用のルール・マナーがそのまま表れていてマスク着用率が国によってバラバラだったのは面白かった。見かけた日本人はマスク着用率100パーセントだったのはさすがだったと思う。ちなみに同じ大学から来ていた同僚の一人は会場でコロナに感染した。

いずれにせよ、マスクを着けない人が大半の場でマスクを着けると、それが普通ではないヨーロッパではある種の同調圧力を感じることがある。これはコロナ禍初期ではよく経験した。特に義務を課されていない場所でマスク着用しているとお前はなんでここでマスクをしているんだ、という視線を浴びることがある。今ではさすがに慣れてきたのかそういうことも少なくなったが、第一波がおさまってきたころの2020年夏なんかはこれがひどかった。まぁコロナ禍以前では顔を覆うマスクを着けること自体が違法だった国だ。人々のマスクへの忌避感はそう簡単にはぬぐえないだろう。自分は同調圧力は感じたところで特に気にしないタイプなので別にそんなことがあってもとくに身の危険を感じるようでないのであればマスクは外さない。

今週末からはオーストリアでの大半の屋内マスクの着用義務は撤廃される予定だ。今月末には8か月ぶりに日本への帰国予定も控えているが、オミクロン株の流行と唾液腺炎による入院で二回ほど延期したあとの帰国なので、なんとしてでも帰りたいという気持ちがある。なので、フライト日まで細心の注意を払って過ごしたい。

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